
都市を縫うように出現する高速道路など巨大な土木構造物の舞台裏。
傍若無人に行く手を遮り人を寄せ付けない工事現場。
電信柱や古い歩道橋が幅をきかせ刈り込まれた街路樹が痛々しい街路空間。
子どもの姿の無い公園、モニュメントとホームレスばかりが目立つ空虚な広場など・・・
日常、話題を提供し注目を集める個々の建築物と違って、都市の中には
「地と図」の地に属する、実は「図」よりもずっと広大な空間があります。
都市の中には、このように場所性や市民;ユーザーを顧みることなくマニュアル化されたステレオタイプのパブリックスペースが数多く存在しています。
しかし、見方を変えると、それらは新たな存在価値を創出するための手つかずの空白/ヴォイドとして、新たに再生可能な都市の中の貴重な資源ではないでしょうか。
私達はそれを「都市の素」と呼びます。

世界でも有数のメガロポリス東京を巡る首都高も、まさに「都市の素」の要素のひとつと言えるでしょう。
人・物・交通・情報、すべてが過密な大都市東京を考える上で、間違いなく都内最大の建造物である首都高の存在を見直すのは必須であると考えました。
その首都高のほとんどは高架道路から成ります。
高架橋の下部空間の多くは昼でも暗く、人々にとって近寄りがたい存在となり、都市の裏側として埋没しています。
このような都市の中の眠れる資源「都市の素」を、都市に生きるわたし達自身のための新たな価値を持つ空間としてどのように再生する事が出来るのでしょうか‥‥
法政大学工学部建築学科3年生はじめ有志; アーバンスケープアーキテクト・韓 亜由美講師率いるスタジオメンバーがこの課題「首都高速道路における高架下空間の再生」の元に集結、取り組んだ成果をご覧下さい。

